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今月の特集

スパイスミニ知識「薬として珍重されたインドのスパイス」

インドの古い医学書によると、コショーは胃腸病、ショウガは貧血・リュウマチ、カルダモンは頭痛・風邪、コリアンダーは便秘、ターメリックはかゆみ止め、クローブスは解毒剤に使われたようです。「おいしく食べて健康に」、まさに自然の恵みは偉大です。

スパイスミニ図鑑

インドの料理にはどんなスパイスを用意すればよいのでしょうか。その1つの目安として、インド・東南アジアの料理でよく使われているスパイスを集めてみました。あなたのお料理の参考にしてください。

カルダモン(Cardamon)
栽培にあたっては、水はけのよい、ほどよい日陰が適し、やせた土地や強い風が吹くところは適さないといった条件があることから、インドやスリランカなどの熱帯地方でも、栽培される地域は限られています。また乾燥工程も複雑なため、比較的高価なスパイスの仲間に入ります。
北欧諸国・中近東・インド料理によく使われます。
ホール(まるのまま)を使う時は、さやをむき、中の小さい黒い種をそのまま、あるいはつぶして使います。残ったさやは捨てないで、とっておき、このさやを煮出したお湯で、コーヒーや紅茶をいれてもよいでしょう。
カレーをはじめ、ハンバーグやミートローフなどのひき肉料理、クッキーなどの焼き菓子などに。

ガラムマサラ(Garam masara)
インドのブレンドスパイス(パウダー)で、ガラムとは英語のwarm(温かい)またはhot(熱い)、マサラとはスパイスを混ぜたものの意味。インドでは、各家庭で調合し、それぞれの秘伝の味として、多用します。地方によっても、家庭によっても、さまざまで、2〜3種類ブレンドしたものから、10種類以上のものまであります。
インドのヨーグルト風味のサラダ(ライタ)、野菜の炒め煮(サブジ)などに使われます。
市販のルウカレー等でカレーを作った時にも、仕上げにふるとよいでしょう。

クミン(Cumin)
クミン(クミンシード)はカレーパウダーの主要原料であるスパイスで、いわゆるカレーの香りはクミンの香りが中心。
インド、中近東、メキシコ、東南アジアなどのエスニック料理に使われます。
カレーを作るときには、サラダ油にホールのクミンを入れてこがさないように熱し、香りを出して使うという方法もあります。またカレーに添えるごはんにパウダーをふってもよいでしょう。
クミンは肉料理にあうことから、ミートローフやハンバーグなどのひき肉料理や焼き鳥などに入れたり、またにんじんにもあうので、炒めものなどに入れてもよいでしょう。
クミンは、キャラウェイ(姫茴香(ひめういきょう))に形や大きさが似ていることから、よく間違われますが、香りはまったく違います。

クローブ(Clove)
バニラに似た甘味を感じさせる強い香りで、肉のくさみを消す働きがあります。
ハンバーグ、焼き菓子、果物のコンポート(シロップ煮)など、甘辛どちらの料理にもあいます。スパイスの中では香りが強いものなので、量は控えめにするのがコツ。
クローブのホール(まるのまま)を玉ねぎに刺して、ポトフ(大きめの肉と野菜を長時間煮込んだフランスの家庭料理)などの煮込み料理に入れたりします。また、厚く切ったハムや豚肉に刺して、オーブンで焼いたりしてもよいでしょう。
ウイスキーや焼酎のお湯割りに、クローブを1〜2本入れたり、レモンの薄切りに刺して紅茶に浮かべて、香りを楽しむ方法もあります。

コリアンダー(Coriander)
炒るなどして加熱すると、オレンジに似た香りがします。
インドでは香りづけだけではなく、料理のとろみづけのために使うことがあります。
カレーやピクルス、シチュー、肉料理、フルーツケーキなどの焼き菓子にもよくあいます。焼きりんごや生の洋なし、桃などにパウダーをふっても、よいでしょう。

シナモン(Cinnamon)
甘味をひきたてる香りで、クッキーやアップルパイなどの菓子に使われることが多い。特にりんご、かぼちゃ、さつまいもを使った料理によくあいます。
ホール状(棒状)のものはお湯に煮出して、そのお湯で紅茶やコーヒーをいれるとよいでしょう。そのときは、折ったり、つぶしたりするほうがよく香りがでます。
シナモンに似た植物にカシアがあります。日本でも京都の「八つ橋」をはじめとした菓子によく使われます。

ジンジャー(Ginger)
肉や魚料理の下あじつけによく使われます。
クッキー、ケーキ、飲み物など、甘い料理にもあいます。
パウダー状のジンジャーは、生のしょうがより香りがおだやかなです。小麦粉などの粉ものとも混ざりやすいので、クッキーやケーキなど作るときには便利です。またメロンや桃、グレープフルーツなどにふりかけるという使い方もあります。肉や魚の臭み消しなど下ごしらうに使う時の分量は、生のしょうがを1使うところでしたら、パウダーはその1/3〜1/4が目安です。

ターメリック(Turmeric)
カレー粉の黄色は、このターメリックの色によるものです。少し土くさいしょうがのような香りがあります。日本では、昔からたくあん漬けの色づけや沖縄ではお茶(うっちん茶)に使われたりします。
ターメリックの粉末を入れて炊いたターメリックライスは、カレーにおすすめ。
魚貝のカレーなどを作るときには、下ごしらえ時に魚貝にターメリックをまぶして臭みを消すと言う使い方もあります。

チリパウダー(Chili powder)
レッドペパー(唐辛子)、オレガノ、パプリカ、クミン、ガーリックなどをブレンドしたものです。
メキシコをはじめとする中南米、アメリカ南西部の料理に使われます。刑事コロンボでおなじみの、豆と牛肉の煮込み料理「チリ・コン・カルネ」(この料理のことを「チリ・コン・カン」とか「チリ」と呼ぶこともあり)には欠かせません。
似た名前にチリペパーがありますが、これはミックススパイスではなくて、唐辛子のこと。

フェンネル(Fennel)
セリ科のスパイスであるアニスに似た甘い香りと若干の苦みがあります。
中国料理でも豚肉や魚料理によく使われます。魚のにおいや油っぽさを消すことから、ヨーロッパでは魚のハーブとも呼ばれ、生の葉を使うことも少なくありません。またソースやピクルス、パン、アップルパイなどにもよく使われます。

ブラックペパー(Black pepper)
まだ熟していない緑色のコショーの実をつみとり、皮ごと天日で乾燥させたもの。ピリッとした香りと辛みが特徴。
粒状のホール(まるのまま)のものは、こしょう挽き(ペパーミル)で挽くか、肉たたきなどでつぶして使うか、そのままピクルスなどの漬け汁に使ったりします。
ホワイトペパーよりは強い香りと辛みがあります。

レッドペパー(Redpepper)
強い辛みと刺激のある香りを持ちます。
唐辛子にはたくさんの種類があり、カイエンヌペパー、チリペパーも同じ仲間。
調理中は控えめに使い、仕上げで足すとよい。
辛みの主成分であるカプサイシンは、消化液とアドレナリン(ホルモンの一種)の分泌を促し、食欲を高め、血液の循環をよくし、発汗作用を促すと言われています。ただし摂りすぎは禁物。


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